IP/IT Law 日誌

IP/IT(知的財産及び情報通信)に関する法律について情報発信をしていきます。

ゲームアプリと消費者保護問題

ゲームアプリと消費者保護問題について検討する機会を得たのですが、なかなか準備が進まないので、ここは気分を変えて、ブログにして進めてみたいと思います。*1 *1:報告に影響のない範囲で公表しております。ご心配なきよう。

帰国

本年秋にアメリカより帰国し、日本での実務に復帰しております。なかなか腰を据えてブログにアップするようや記事を作成する時間を取ることができずに数ヶ月たってしまいました。作業環境を整えねば二度と更新できない気がしたので、ためしにはてなアプリを…

著作権法におけるInteroperability

1か月ほど前のことになりますが、5月9日、Oracle v. GoogleのJavaの著作権をめぐる裁判で、連邦巡回区裁判所判決の判決が下されました。米国(CNET US Edition)はもちろん日本向けメディア(IT Media)でも判決が出てすぐに報じられていたところです。訴訟…

アップル対サムスン(知財高裁大合議判決)

今さら米国の運転免許を取得したり今後のビザについて考えたりなどしている間に、なかなか更新できず少し日があいてしまい、その間に、日本ではアップル対サムスンの知財高裁判決が出され、判決文も公表されました(知財高裁HP)。以前取り上げたとおり、こ…

Tariff Act 337条概要

知的財産権を侵害する製品の輸入取締において、税関の役割は事情に重要です。例えば日本では、主に権利者からの申し立てがある場合に、知的財産権侵害品の輸入を税関が差し止めるという制度が設けられ、商標権を中心に活用されているところです。知的財産権…

Nominative Useの訴訟法上の扱い

「○○ブランド、こちらで販売します」といった宣伝文句中での商標(○○)の使用は、真正品を販売するためであっても商標権侵害になるでしょうか。いろんな切り口からの考え方があり得ますが、米国では、その一つとして、Nominative useの問題が検討されます。…

パブリシティ権侵害と表現の自由(Brown v. Elec. Arts)

日本の知的財産権法実務では、表現の自由が明確に抗弁として提出されるようなことはあまりないかと思いますが、米国では、知的財産権の侵害訴訟において、表現の自由で保護された表現であって、侵害を構成しないという反論がなされ、実際に認められています…

Copyright Preemption (Orioles v. MLB Players)

Copyright preemptionとは 米国著作権法は、その301条(a)において、著作権法が対象とする事項については、連邦法たる米国著作権法のみが適用され、それらの事項について、州の制定法及びコモンローが定めることは出来ず、それらに基き権利が認められることは…

日弁連意見書(知財高裁大合議)

前のブログからの引っ越しを考えている間に、書き留めておきたいことが出てきたので、先にアップしてしまいたいと思います。 日本版アミカスクリエ 世界中で注目を集めているサムソン社とアップル社の特許訴訟ですが、日本でも、東京地裁がFRAND宣言に言及し…

ブログ開設

ブログを開設しました 他のブログから引っ越しまして、はてなブログにて、知的財産権法及び情報通信法についてのブログを始めることにしました。はてなブログは、記入方法、特に脚注を付けやすい点が、気に入っています。プロフィールのアップデートや内容の…

並行輸入(Deere v. ITC)

米国において著作権の国際消尽を肯定する最高裁の判決が下されたことの影響として、他の知的財産権を活用して、国際的な流通を管理できないか(平たく言えば、並行輸入を止められないか)という点が一層注目され売るかと思います。 今回、手始めに、商標の付…

EU個人データ保護規則案

個人データ保護規則へ EUでは、個人情報の取り扱いに関する規制につき、データ保護指令から個人データ保護規則への変更が進められており(Proposal for a General Data Regulation (1/25/12))、2014年5月までには当該規則について加盟国間で合意することを…